ワールドカップストーリー: ムバッペ (エムバペ)

ロシアワールドカップで、19歳の若者がフランス代表に光を灯した。準々決勝をかけたアルゼンチン戦でムバッペ(エムバペ)が2得点を決めて、アルゼンチンを4-3と破ったのだ。10代の選手が2得点を決めたのは、ペレ以来の快挙でもある。

フランス対アルゼンチンのハイライトは↓

ムバッペがユース時代に過ごしたASボンディの13歳以下のコーチである、アントニオは、ムバッペについて、次のように語った。
「初めて、彼をコーチしたのは6歳だった。キリアンのドリブルは、すでに素晴らしいものがあった。キリアンはいつもフットボールについて考え、話し、見ていただろうね。そうでもしていなかったら、プレイステーションでフットボールをプレーしていただろう。」

「彼は、寝室をフットボールのピッチにしてプレーするほどだった。若かった頃、キリアンをトーレニングから家まで送り、母親の仕事が終わるまで、ベビーシッターをしていたんだ。彼はいつも寝室でフットボールをしたがった。ソファやテーブルをゴールにしてたね。」

「彼はこう言ったんだ。”お母さんにも、お父さんにも言わないでくれよ。ここでプレーさせたがらないから。お願いだから言わないでくれ”ってね。彼の事は秘密にしておいたけど、幸運にも、彼は何も壊さなかったんだ。」

彼は、クリスチャー・ロナウドの大ファンだった。彼の寝室には、フットボーラーのポスターがあった。彼は特定のチームは追っていなかったけど、トッププレイヤーのファンだったね。ロナウドは間違いなく、彼の子供の頃のヒーローだったね(写真はロナウドのポスターに囲まれたエムバペ)。

またAS ボンディのトップは次のように語った。
「彼は、フットボールの事だけを考えていた。だから、他の選手と比べて、違いをつくれるんだと思う。他の選手だったら、一旦、クラブと契約するか、クレールフォンテーヌ(フランスの国立サッカー養成所)へ行ったら、何かを達成出来たと思うだろう。だけど、ハードワークは、そこから始まる。キリアンはその事を分かっていた。彼ならどこでもプレーできるだろう。」

「フランスが優勝したU-19欧州選手権2016の決勝を見に行ったんだ。彼とスタジアムの外で会った時に、彼がチームメイトとパーティーに行きたくなかった事については、正直驚いたよ。直接、家に帰りたかったんだ。彼にとって、欧州王者になる目標を達成して、すでに次の目標について考えていたんだ。それは、モナコに戻って、スタメンで出場して、タイトルを獲得する事だった。そして、モナコがチャンピオンになった時、祝杯時に彼が唯一ピッチで携帯を持っていなかったんだ。他の選手はパーティーに出かけたけど、彼は寝る為に家に帰った唯一の選手だった。それはすごい事だと思う。他のプロの選手はキリアンから学ぶべきだね。毎日一生懸命取り組む事だ。」

「彼が若い頃、いつも一番小さかったけど、ほとんどの子供が持ち合わせていないテクニックとビジョンがあった。だから、今彼を見た時、素晴らしいセンスを持ち合わせている事に気付くんだ。彼は、頭の後ろに目がついているようだよ。ボールがどこに行くかを予知する方法を知っている。彼はいつも年上の子供達とプレーしていた。彼は小さかったから、フィジカル的には、辛かっただろうけど、違いを作れる才能があった。彼は逸材だった。」

コーチのアントニオは次のようにも語った。
「キリアンはいつも熱心だった。彼のように才能があるなら、熱心に取り組まなければならない。そうしなかったら、自分より才能がなくても、熱心に取り組んだ選手達が追いついてくるだろう。ここでコーチーをしていて、15年間見てきた中で、彼が最も優秀な選手だね。誰も彼のレベルには及ぼない。パリでは、多くの才能ある選手がいるけど、彼のような才能を見る事は決してないね。」


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