ロシアワールドカップからの学び

ロシアワールドカップ終えて、大会からの学びと傾向等を海外記事の翻訳と個人的な意見を交えて、紹介したい。

1.  代表試合の質の低下

ポルトガル対スペイン、フランス対ベルギー等といった一部の試合を除いて、本当に質の高い試合を見る事はそんなに多くはなかったように思う。それは、エンターテイメントとして、楽しめないという事ではない。

ただドイツをはじめとする強豪国のパス回しは早くはなかったし、アルゼンチン代表のカバジェロが犯したような守備のミスからの失点も目立った大会でもあった。

2. 強豪国不在でも、楽しめる
ロシア、スウェーデンといったチームが準々決勝まで進む事を予想した人は少ないだろう。代表の質の低下は、どの国が強豪を倒しても、不思議ではないという事でもある。そういう意味では、より一層楽しめる大会だったかもしれない。

3.  48チーム参加のワールドカップ構想は得策ではない
国によっては、ワールドカップに参加する事だけでも、意義がある国もある。そうした国にワールドカップの可能性が開かれるのは悪い事ではないかもしれない。だが、16チームを追加する事で、ワールドカップのさらなる質の低下が予想される。2026年から導入が検討されている。

4. VAR導入の結果、PKが増えた大会でもあった
ブラジル大会では、与えられたPKの数は16だったが、ロシア大会では29と、約1.8倍だった。今後、ペナルティーエリア内でディフェンダーはより慎重な対応が求められる事になるだろう。

モウリーニョは、フランス対クロアチアの決勝戦について、VARのコンセプトが誤った形で使われた試合で、失望したと語っている。モウリーニョのいう正しいコンセプトは明らかではないが、個人的に思うのは、いい審判というのは、試合の流れを極力止めず、選手のダイブやリアクションに冷静に対処する審判だと思うが、今回のVARの導入で、審判は、”正しい判定”に過敏になりすぎて、不必要に試合を止め、ビデオで何回見ても、確認が難しい判定にも、PKを与えていたが、そこまでする必要があったのだろうか!? 微妙な試合の流れをVARが決めてしまう大会でもあった。

5. 前回大会の優勝チームは、グループリーグで敗退する
下記の通り、南アフリカ大会から3大会連続で、前回王者がグループリーグで姿を消した。次の大会でもある2022年のカタール大会では、フランスがグループリーグで敗退するのだろうか!?ちなみに98年にフランスは優勝したが、2002年の日韓ワールドカップでは、グループリーグで敗退した。

2006イタリア🏆→2010 グループリーグ敗退
2010スペイン🏆→2014 グループリーグ敗退
2014ドイツ🏆→2018 グループリーグ敗退

4年間でこうも質が低下するものだろうか。個人的に思うのは、ワールドカップは、最も勝つのが難しい大会の1つで、1回勝つと、それだけの高い質とモチベーションを保つのが難しいのだとも思う。

6. エムバペ(ムバッペ)が次世代のスターとして台頭
エムバペは、国内リーグのリーグアンでタイトルを獲得し、そして、今回、ワールドカップも獲得した。決勝でゴールを決めたのは、1958年のペレ以来の活躍でもあり、大会のヤングプレーヤー賞を受賞した。

現在、リーグ及び代表で、126試合に出場し、56ゴール、33アシストを記録しているが、まだ19歳である。今後、この活躍を維持できれば、間違いなく、バロンドール(欧州最優秀選手賞)も獲得できるだろう。

7. モドリッチは世界最高のミッドフィルダー
レアルマドリードでヨーロッパの最高峰、チャンピオンズリーグ3連覇に貢献したモドリッチ。そのパフォーマンスをワールドカップでも十分に示し、今大会の最優秀選手にも選ばれた。32歳のモドリッチだが、ピッチ上では誰よりも走り、攻守に貢献していた。

8. 欧州勢の優位は変わらない
今大会フランスがワールドカップで優勝し、21大会中12回は欧州が優勝した事になる。他の9回は南米勢だが、最後に南米のチームが優勝したのは、2002年のブラジルである。アフリカ、アジア、北中米は、いつこれに割って入れるのだろうか!?

ヨーロッパ勢は、フットボールの発展の為に、ゴールラインテクノロジーやVARの導入、若手の育成他、様々な投資をしており、今後もこの優位は変わらないだろう。