戦術: アンチェロッティはミラン相手にどうやって30分間で3点取り、逆転したのか?

セリエAは第2節を終了し、アンチェロッティ監督率いるナポリがユヴェントスに次いで、2位につけている。今週末、ナポリのホーム、スタディオ・サン・パオロで行われたナポリ対ACミランの一戦は、ナポリの劇的な逆転劇で幕を閉じた。アンチェロッティは、ACミランの監督時代に指揮していた元ミランのガットゥーゾ率いるACミランとの対戦となった。ナポリは、ACミランのボナヴェントゥーラに15分に先制され、さらに49分には、カラブリアがクリバリの股を抜くシュートを決めて、追加点を許した。しかし、そこから3得点し、ホームで勝利を飾った。アンチェロッティはどうやって流れを変えたのだろうか?

まずはそのハイライトを見てみる(約20MB)

まずは、ACミランのフォーメーションを簡単におさらい。ミランは4−3−3のフォーメーションだった。一方のアンチェロッティのナポリも、4-3-3のフォーメーションで試合に臨んだ。前半を0-1で折り返したナポリ。後半開始早々(49分)にも、2得点目を許したが、ハーフタイムにアンチェロッティからはどのような指示があったのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ACミランは、アルゼンチン代表のビリア(21番)が試合の組立をしていたが、ポーランド代表のジエリンスキがビリアにプレッシャー(矢印の通り)をかけるように指示されていた。そして、ナポリの1得点目は、そのビリアに対し、ジエリンスキがプレッシャーをかけて、ボールを奪い、落ち着いてゴール右隅に決めた(53分)。この後、ミランはチェルシーから加入したバカヨコをビリアと交代した。そして、アンチェロッティも、63分にハムシクを下げ、メルテンスを投入した。

これにより、写真の通り、4-4-2のフォーメーションへと変更し、攻撃に専念する選手を1人増やした形となった(4人)。メルテンスは、交代当初、ミリクの背後で左右に動いおり(セカンドストライカー)、4-4-1-1に近かった。また、ジエリンスキは、ナポリの中盤が1人減っても、攻撃に参加し、ACミランのディフェンダーが引いて出来たスペースを上手く付いていた。そして、67分、ナポリのコーナーをACミランのディフェンダーがクリアするも、そのボールがジエリンスキも元へ。それをジエリンスキは、ペナルティーエリアの外からダイレクトボレーで流し込み、同点にした。

72分、アンチェロッティは運動量が落ちてきたジエリンスキをディアワラと交代する。そして、アンチェロッティはメルテンスにミリクの背後ではなく、インシーニェと共にもっと左でプレーするように要求する。これにより、インシーニェは中に切れ込む動きも増えた。

そして、80分の逆転のシーンは、下記写真の通り、ナポリのMFのアランがセンターバックと左サイドバックの間を上がり、ミランの左サイドバックであるロドリゲスは、カジェホンを見るべきか、一瞬迷い、対応が遅れる。これにより、ナポリの数的優位が生まれ、メルテンスが得点した。

 

この試合、ミランのバカヨコは、ディフェンダーの前に出来たスペースを上手く消す事はせず、ナポリのやりたいようにさせてしまっていたところがある。逆転のシーンは、バカヨコは、ディアワラにプレッシャーをかけていたが、ミランのケシエの足は完全に止まっており、ナポリに数的優位を作らせてしまった形だ。

ところで、サッリ監督のナポリから、アンチェロッティになって、何が変わったのだろうか?
サッリのナポリほど、ハイプレスをかけるような事はない。それにより、相手に後方から攻撃を組み立てる事を許してしまっている(結果、ラッツィオ戦、ACミラン戦と先制を許している)。また、ジョルジーニョがいなくなり、そのポジションには、ハムシクが入る。また、アランとジエリンスキの役割も大きくなっている。サッリの時は、選手を固定する習性があったが、アンチェロッティは、選手をローテーションさせている。

ミランの戦術も、もっと説明するべきだったかもしれないが、今日のところは簡単な説明で終わりにしたい。

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