日韓ワールドカップからの韓国代表と日本代表

今回のアジア競技大会の決勝が日韓戦になった時点で、試合内容がどうであれ、韓国が勝つだろうと思っていた。正直なところ、ソン・フンミンが韓国代表に参加している以外は、韓国代表も、日本代表もメンバーを全く知らなかった。オーバーエイジ枠を使い、U-23で韓国で望んだ韓国のほうが、U-21の日本代表よりは、有利であった事は紛れもない事実だ。

では、何故韓国が勝つと思ったのか? それは、プレミアリーグのトッテナムに所属するソン・フンミンが兵役免除の為に、プレミアリーグよりもアジア大会を優先していたからである。そこには、並々ならぬ気持ちがあったに違いない。

今日は、ロシアワールドカップ、アジア大会を終えて、2002年の日韓ワールドカップからの両国の成績等を振り返ってみたい。

(代表レベル)
まずはワールドカップの成績から。日本代表は、5大会中3大会はベスト16に進出する。一方の韓国は、ベスト16以上は2回だが、最高成績は、ベスト4と日本を上回る。ロシアワールドカップでは、日本はベスト16に進出するも、ポーランド戦の戦い方は消極的として、非難を浴びた。また、ベルギー戦では、2-0と予想外にリードするも、お決まりの守りきれないパターンで敗れた。一方の韓国は、前回の王者で、1勝1敗とグループステージ突破がかかっていたドイツ相手に、見事2-0と勝利を飾ったが、グループステージで敗退した。

日本は、ハメス不在のコロンビア相手に運を味方につけて奪った勝利が結果として、グループリーグ突破に繋がったが、ヨーロッパサッカーを見ている自分としては、お粗末な戦い方(ゲームマネジメント、失点の仕方)はあまり変わっていないと感じた。また乾の活躍が大きかった。一方の韓国の試合をチェック出来なかったが、王者ドイツ、ベスト16常連のメキシコ、ベスト8に進出したスウェーデンと対戦した韓国には、グループリーグの組み合わせ自体の運がなかった。


では、アジアカップの結果はどうだろうか。
日本は過去4大会で2回優勝。一方の韓国は優勝出来ていない。日本のほうが優勝回数で部があるが、直近の成績(2015年)では、韓国が準優勝している。

(代表の総括)
日本は、ハリルを解任し、西野監督にした事で、若手にシフトしていたチームを、経験重視の年齢層の高いチームへと戻してしまった。ベスト16という結果を出したかもしれないが、今後は、本田、長友、川島、岡崎、長谷部といった選手の世代交代に時間がかかるかもしれない。

韓国は、ワールドカップで、グループリーグで敗退したかもしれないが、王者ドイツ相手に勝利した事は自信に繋がった事だろう。また、アジア競技大会の優勝はU-23の選手の自信と経験にもなり、4年後のワールドカップに向けて、いいスタートを切った形だ。

(クラブレベル)
代表選考においては、ヨーロッパのトップチームで活躍している選手をベースに代表選手を組む事はごく当たり前の事である。だが、代表選手を送り出す組織のベースは、やはり各国のクラブチームだろう。そして、そうしたアジアのクラブチームが参加出来る、最高峰の戦いは、FIFAクラブワールドカップ、次いで、AFCチャンピオンズリーグとなる。こうしたトーナメントで選手が経験を積むことで、不当なジャッジや、違ったピッチコンディションでの対応を強いられ、結果として、国内選手の経験アップや底上げにも繋がる。FIFAクラブワールドカップにおいて、日本はかつては開催国であった為、出場国枠で出場でき、2015年はサンフレッチェ広島が3位、2016年は鹿島アントラーズが準優勝した。鹿島の昌子といった選手は、クラブW杯でのレアル・マドリードといった対戦相手との経験がワールドカップでも活きたに違いない。しかし、今後は、そうした機会も限られてるくるため、AFCで結果を出すことが必要であるだろう。

過去8年間の成績を見ると(写真の通り)、日本は直近で浦和が優勝。最多優勝国は、韓国の3回。中国の2回となる。歴代の成績から見ても、AFCでは、韓国のクラブのほうが優勝回数も多く、存在感があり、韓国代表が精神的に強い理由の一因として挙げられるかもしれない。繰り返しになるが、AFCで日本のクラブチームが常連となれるかが、鍵となってくる。

(活躍選手)
2002年の日韓ワールドカップから、誰がアジアの選手の中で最も活躍した選手と聞かれれば、タイトル(個人も含む)なども考慮すると、オランダのPSVやマンチェスター・ユナイテッドで活躍した朴 智星(パク・チソン)ではないだろうか?特に2007-08シーズンは、クリスチャーノ・ロナウドやルーニーと共に、チャンピオンズリーグとプレミアリーグで優勝を達成している。一方、日本では、2011-12シーズンに香川がドルムントでブンデスリーガのタイトルと国内カップ戦を制している。この活躍もあり、2012年には、香川はアジア最優秀選手賞も獲得した。海外で活躍するアジア人選手の数という事で言えば、近年、日本のほうが目立っていた。2015-16シーズン、プレミアリーグのレスターシティの優勝に貢献した岡崎、ブンデスリーガのヴォルフスブルクで優勝した長谷部、インテルでユヴェントス相手にゴールやアシストを決めた長友。

だが、現在、最も活躍しているアジア選手は、トッテナムで二桁得点を2年連続記録している、まだ26歳のソン・フンミン選手だろう。この活躍で、アジア人のプレミアリーグ得点記録も更新。プレミアリーグ月間最優秀賞を2度受賞。アジア年間最優秀選手賞も2回(2015, 2017)獲得している。

比較してみると、日本代表、韓国代表のいずれかが、圧倒的に優位であるという事はない。アジアでトップのこの2つの代表チームがお互いに切磋琢磨する事で、ヨーロッパのレベルに近くづくしかない。

関連記事↓
サッカー日本代表が世界で勝てない理由と課題
今、アジアで最もアツいソン・フンミン