ジダンの戦術: チャンピオンズリーグ決勝 2017-18

チャンピオンズリーグ(CL)3連覇の偉業を達成したジダン。
実は3年間主要メンバーはほとんど変わっていない。

2017年と2018年のCL決勝のメンバーを写真で検証してみる。上が2018年、下が2017年のメンバー。間違えを探せるだろうか(笑)? メンバーの写真位置まで全く一緒である(笑)。

今シーズンのレアル対リヴァプールの決勝は、リヴァプールで好調のサラーが30分に負傷退場した事、また、カリウスのミスから2つのゴールが生まれてしまった事で、サッカーファンが望んでいたハイレベルで、息をのむような試合展開は短い間だった。

バイエルン戦でもそうだったように、レアルは、相手のミスをゴールにしてしまうだけの力を持っていた。決勝もそれを見せたまでである。だが、サラ―が退場するまでは、リヴァプール相手に苦しんでいるようにも見えた。ジダンがどのように戦ったのかを検証したい。

 

まずはハイライトから(ゴールシーンのみ)↓


ジダンは4-3-1-2のフォーメーションを起用した。このフォーメーションは昨年の決勝のユーヴェ戦と変わらない。ジダンのポイントは、イスコとカジミロだ。カジミロは、必要に応じて、センターバックの位置に入り、5-3-2のフォーメーションをつくり、リヴァプールの攻撃陣に数的優位をつくらせない。また、上手くスペースを消す役割も果たす(ボールから離れている時は、4-1-4-1で守る場合もある)。一方、イスコは、攻撃時はボールを運ぶ、つなぐ役割を、守備時は、ビルドアップするリヴァプールのミッドフィルダー(ヘンダーソン)にプレッシャーをかけて、思うようにさせない狙いだ。

しかし、サラーが30分に退場するまでは、リヴァプールのほうがいいチャンスをつくっていた。ポゼッションはレアル65%、リヴァプール35%なのに対し、シュート数はレアルが3、リヴァプールは9だった。リヴァプールのハイプレッシャーにレアルは苦しんでいた。だが、サラーが退場してから状況は一変する。レアルはリヴァプールのプレッシャーを回避できるようになる。

レアルの攻撃の狙いは、左サイド(リヴァプールの右)だった。マンチェスターシティ戦や、マンチェスターユナイテッド戦でも左サイドから得点されている。リヴァプールはマルセロの裏のスペースをつこうと、マネが左から右に移ったが、実際これが、レアルの左サイドによりスペースが生まれる事にもなった。

そして、51分にカリウスのパスにベンゼンマが足を出して得点。リヴァプールも55分にマネのゴールで追いつく。しかし、ここでジダンは勝負に出た。61分にベイルを送り込み、フォーメーションを4-3-3に変更。ベイルが入ることで、レアルの攻撃にスピードを与え、リヴァプールの中央のディフェンスを広げさせると同時に、ベイルの得点能力も期待された。そして、この起用があたり、ベイルが2得点を決めて、レアルが3-1で勝利を収めた。

 

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