戦術: CL レアル VS アヤックス戦(2戦目)

前置:このご時世、タイミングが重要である事は重々承知だが、チャンピオンズリーグ(CL)のレアル対アヤックスの2戦目の戦術を書こうと思っていて、完全に絶好のタイミングを逃してしまった。また、ホームページを始めてから、PCの調子がずっと悪かったが(アップルに3回修理に出した)、これを機にフォーメーションのフォーマットを変えようと思った事も原因にある。

前置きはさておき、レアル対アヤックスの第2戦は、今シーズンの中でも、もっとも面白い試合の1つといっても過言ではない。セルヒオ・ラモスがアウェイの1戦目で、1-2とレアルが勝っていた事から、累積警告による準々決勝の出場停止を回避する為、わざとイエローカードをもらった事も話題となった。ラモス不在で、チーム力の低下は避けられず、前週に行われた、バルサとの2回のクラシコ(コッパデルレイ、リーグ戦)の敗戦もチームのパフォーマンスに影響したと言わざるを得ない。だが、2月上旬に行われたアウェイでのアトレティコ戦では、ユーヴェ相手に勝利し、リーグでも最小失点のアトレティコに、1-3で勝利を収め(ラモスも出場していたが)、力の差を見せつけていた為、今回の結果は、正直、驚いた。

まずはハイライトから↓ (約78M/7分弱, Twitterのブラウザだと見れない可能性があります)

 

スタッツを見ると、この試合、レアルのシュート数は20(枠内シュート数 7本)、一方のアヤックスは16(枠内シュート数は8本)。ポゼッションは、レアル56%、アヤックス44%と、レアルがやや圧倒していたが、レアルがチャンスを決めらなかったのに対し、アヤックスは、確実にチャンスを物にし、結果として、1-4という結果に終わった。両チームの走行距離は、レアルの105kmに対し、アヤックスが115kmと、10km以上、アヤックスの選手が多く走っており、ハードワークが身を結んだ形だ。

次に、戦術並びにフォーメーションをチェック。
まずはホームのレアルから。
レアルは4-3-3のフォーメーション。ラモスの代わりにナチョがセンターバックに。ソラーリ監督はこの日も、ベイルをベンチ・スタートさせた。

レアルの攻撃は、ヴィニシウスのスピード、モドリッチのゲームメイク、ベンゼマのポストプレーや、スペースを作る動き(フォルス9 /偽9番)によるものが多く、組織だった組み立てというよりは、わりと選手に自由が与えらていた。守備でも、組織立っているというよりは、ボールを持った選手に対して、プレッシャーをかけており、高いラインを保っても、オフサイドトラップを仕掛けるというわけでもなかった。結果、レギロンの左サイド、カルバハルの右サイドの裏のスペースをアヤックスに上手く使われた。

一方のアヤックス。
アヤックスのラインナップは、4-3-3と報じられていたが、実際は、4-2-3-1に近かったように思う。アヤックスの基本のフォーメーションは、4-3-3 / 4-2-3-1である為、いずれにせよ、選手は柔軟に対応可能。

バルセロナに移籍が決まっている21歳のフランキー・デ・ヨングや、まだ若干19歳にも関わらず、チームキャプテンのデ・リフトに注目が集まりがちだが、他にも、バルセロナのアカデミー(ラマシア)に所属していたGKのオナナ、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた、元サウサンプトンのタディッチ、得点を決めたモロッコ代表ツィエク等、いい選手が揃っている

アヤックスのテン・ハフ監督は、バイエルン・ミュンヘンでリザーブチームの監督を務め、当時、バイエルンの監督だったグアルディオラと共に働いており、スタイルもグアルディオラの影響を受けている。通常は、ポゼッションサッカーをするアヤックスだが、この日の攻撃は、カウンター狙い。両サイドバックも積極的に攻撃に参加する。その際は、デ・ヨングがディフェンダーの位置に入ってカバーする。守備では、高い位置からプレスを仕掛け、ゾーンとマンマークのミックス(イラストの通り)を採用。フレンキー・デ・ヨングがモドリッチを、デ・リフトがベンゼマをほぼマークしていた。

タディッチは、高い位置からクルトワへプレスをかけつつ、他の選手へのパスコースを上手く切る事により、クルトワはベンゼマをターゲットにロングボールを蹴る事もしばしばだった。だが、この際、アヤックスのセンターバックの2人と中盤の3人の選手がベンゼマを囲むようなポジションを取り、セカンドボールを奪取する狙いだった。

レアルは、バスケス、ヴィニシウスの負傷交代や、シュートが2度もクロスバーに弾かれるなど、運もなかったように思う。いつ得点を取ってもおかしくなかったが、アヤックスに3得点を許し、ようやく70分(後半25分)にアセンシオが決めたが、もはや手遅れだった。